ボディーブロー絵に、クー様が素敵なSSを書いてくださいました。 クー様いつもありがとうございます。 今回は、亜輝斗の心の選択により話の展開が変ります。 5話のパターンがあります、皆さんはどのストーリが好みですか? 番外ですので、実際の彼らの性格とは違います、特に光騎は暴走 してますので、光騎好きの方は読まない方がいいかも・・・ |
〈プロローグ〉 ある日のこと。 とある男が僕の前に現れた。 男の名前はガル。僕や亜輝斗と同い年ぐらいで、僕や亜輝斗と同じボクサー。 でも、決定的に違うことがある。 それは――― 「おーい、光騎ー!」 案の定、後ろから声がした。 「光騎、光騎、俺と一緒に帰ろ!」 この声の持ち主こそがある。そして、ここまでならば「あーいいやつだなー」と思えるのである。 「それで、一緒に帰って、俺とデートして一緒にベットに入ろ!」 …これである。 ガルは俺と会いたてのころ、スパーリングをしたことがある。ガルが勝負を持っていったのだが、 こんなことから、どうもこいつは好きになれない。 「今日は僕、忙しいの。大体、ガルと一緒に帰りたくないし。」 「光騎!どうしてそう僕を避けるんだい!?ああ、そうか!これがいわゆる日本文化の『イヤヨイヤヨモスキノウチ』ってやつだね。 「んなわけがあるかぁぁぁ!」 僕はガルの顔面にストレートを決めると、走って帰路についた。 「…というわけさ。ひどいだろ?」 ジムに着くと、早速俺は亜輝斗にそのことを報告する。亜輝斗は少し目をそらしながら俺の話に答える。 「うーん、まぁ、ガルだしねぇ…年中発情してる野良犬に噛まれたとでも思えば…」 「どういう野良犬だよ!他人事だと思って!」 「他人事じゃないんだけどなぁ…うーん…」 その困った顔に流れる一滴の汗。僕はそれを見逃さなかった。 「…亜輝斗、ガルとヤったことがあるの?」 「は、はへ!?そ、そそそそそんなことなななな、ないよ!?」 亜輝斗の声が1トーン高くなる。 「あるんだろ。」 「な、なないっていってるだろ!?」 「あるんだろ!」 「………すみません、あります。」 観念したように、ボソッと言う。でも、これはかえって好都合かもしれない。 「…ひどいや。僕や、悠摩さんを差し置いてガルとやってただなんて…」 「ち、違うって!あれは誤解というか事故というか!」 「初対面でいきなり、か。僕はもう、亜輝斗に捨てられたんだ…」 「だ、だから落ち着けって!」 もう一押しである。 「僕は、今まで亜輝斗と悠摩さんだけを受け入れてきた…でも、これが報いなんだね…」 「な、違う、だから、えっと!」 「違うなら証明してよ!」 「しょ、証明!?」 「僕の言うこと、1つだけでいいから聞いて!」 「わかった!何でも聞くから!」 勝った。僕はまんまと亜輝斗を味方につけると、ある計画を告げた。 「光騎ー!一緒に帰ろー!」 次の日。まったく持って同じパターンでガルがやってきた。 「光騎!帰って俺とデートしよ!それで、俺と一緒に…」 「デートだけならいいよ。」 俺の言葉にガルだけでなく、周囲の目も俺に向いた。 …こいつら、俺たちのやり取り楽しんでみてやがったな… 「光騎!ついに僕の愛をわかってくれたんだね!」 「愛うんぬんはともかく。一度だけデートに付き合ってあげるから。さっさと準備してきてよ。」 「こぉぉぉきぃぃぃぃ!うれしいよ!僕はうれしいよ!わかった。すぐに準備してくるから、光輝も待っててくれ! そういうと、ガルはものすごい速さで走っていった。 なぁにが運命の場所だか。 俺はそう思うと、ガルとの待ち合わせ場所へ向かった。 ガルとのデートは至極普通だった。…まぁ、好きでもない相手にドキドキワクワクはせんわな… 「ねぇ、ガル。」 僕はガルに少し甘めの声を出す。 「なんか、今、ガルのことを考えたら少し、ドキドキしてるんだ。」 「光騎?」 「これ、触ってみて」 そういって、ガルに俺の股間のものを握らせた。 「光騎…!僕のことを思って…!こんなにも勃ってるのかい…!」 案の定、ガルは俺の股間のものを握って感動したようだ。 「ガル、お願い。僕と一緒に、ジムまで行こう。今なら誰もいないから、そこで…」 「わかったよ!光騎!君が言うとこのどこへでも行くよ!」 これで、準備は全て整った。後は、実行するだけである。 ジムは電気がついてなく、真っ暗だった。カギもかかっていたが、俺は合鍵を使い、ガルと一緒に中に入る。 「ねぇ、ガル。」 俺はそういうと、電気を少しだけつけた。 「なんだか懐かしいね。ついこの前スパーリングしたばっかりなのに。」 「そうだね、光騎。」 「ねぇ、ガル。ボクサーの格好しようよ。その姿が、その、一番…」 俺は薄明かりに乗じて恥じて見えた。 「光騎!わかったよ!すぐに着替えるよ!」 ガルはわかりやすく反応する。 「じゃあ、お互いにボクサーになってリングで、ね?」 「ああ、待っててくれ俺の光騎!」 そういうとガルは俺の指定した更衣室で着替えに行った。 俺はすぐに着替えには行かず、別の部屋へと向かった。 リングで待つこと30秒。ガルがトランクスの姿であがってきた。 「光騎!待ったかい!」 「待ってはないけど、その、すごいね。」 薄明かりとは言えども、ガルのトランクスには大きな柱が立っていた。 「光騎と1つになると思ったらこんなもんさ!」 お気楽なもんである。 「ねぇガル。」 「なんだい、光騎」 「後ろ、向いて。その背中を僕に見せてよ。」 「ああ、いいとも!」 そういわれ、俺はガルの背中に寄り添う。 「ガルの身体、やっぱり僕よりたくましいね。」 「そうだろ?」 「うん。…殴りがいがあるほどに!」 そういうと、俺はガルのわき腹に手を入れ羽交い絞めにした!とっさにガルが振り返ろうとするが 「光騎!?」 ガルが困惑した声を出す。すると、リングから誰かが上がってきた。 「光騎にそれ以上、手を出すな。」 冷徹な声を出したのは、亜輝斗だった。 「ねぇ、ガル。」 俺はさっきまでと違いはき捨てるように言う。 「本当に僕がお前のこと、好きになったと思うの?」 「こ、光騎…?」 「ばっかじゃないの?案だけ詰め寄られて好きになるやつがどこにいるんだよ!」 「で、でも、あの丘で光騎が触らしてくれたのは…」 「ああ、このバイブ?ポケットに入れておいたけど、見事に引っかかってくれたよね。」 「く…」 「お前は僕を怒らせた。僕だけならまだしも、亜輝斗にも手をかけた。だから。僕たちがお前を裁く!」 そういうと、亜輝斗の拳がガルの腹に食い込んだ! 「ぐぅっ!」 思わずガルが声を上げる。 「この程度で…終わりだと思ってないだろうな!?」 亜輝斗が叫ぶと2発、3発とたて続きにボディーブローが入る。 「はぁ…はぁ…」 亜輝斗もガルも、息をあげる。ガルはわからないが、亜輝斗は汗も流していた。 「みっともないな、ガル。」 冷淡に俺は言う。 「かつてリングで俺たちを負かしたお前は、その姿で俺たちに制裁されるんだ!」 その言葉に合わせ、ボディーブローが入る。ガルは声を上げず、ただ必死に耐えているようだった。
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《亜輝斗の選択》 @「ねぇ、光騎。もう、十分だよ…」 A「光騎。こいつ、少し生意気じゃない?」 B(……ガル……) C(俺…このままでいいのか…?) D「もう、やめろ!光騎!」 |