選択C

亜輝斗(俺…このままでいいのか…?)

全ての時間、全ての場所、全ての人。

万物普遍のものであり、誰にでも存在するもの。

それは清く、気高く、そして脆きもの。

人の、心。

「ふん、亜輝斗、最後にもう一発だ!」

 僕は亜輝斗にいう。亜輝斗は戸惑いながらも、僕に指示に従った。そして

ボスッ!

「ぐぁぁぁぁぁっ!」

 声を上げて、ガルは失神した。

 これで、いい。

 僕はガルを無造作にリングに投げ捨てる。

「亜輝斗、行くぞ。」

 その声に対し、亜輝斗は無反応だった。

「亜輝斗!」

「光騎…」

 その目はどこかおびえているようだった。現実を受け入れられぬ、そんな目だった。

 そうか、亜輝斗はまだ、純粋すぎるのか。あるいは、兄貴の過保護か。

「亜輝斗。」

 一声かけると、僕は亜輝斗に近づく。

「僕と今から、ヤろうぜ?」

「え…?」

 案の定、困惑した声を出す。いつもなら、喜んで乗ってくるというのに。

「僕が、お前を犯してやるよ」

 そういうと、僕はゆっくりと亜輝斗に近づく。

 亜輝斗はゆっくりと後ずさりをする。

 怖がっているのだ。僕のことを。

「どうしたの。どうして逃げるの」

 いじらしく言う。

 ふいに亜輝斗が後ろを向いた。

 コーナーポストに追い詰められたのだ。

「逃げる必要はない。亜輝斗…」

 そういうと、僕はおびえる亜輝斗のあごを持ち、キスをする。

 舌を絡め、歯茎を刺激する。

 怖がっていた亜輝斗の顔も、次第に高鳴るように赤く染まっていった。

 だけど、その表情はどこか恐怖に染まってる。

 …つまらない。

「亜輝斗、いつもみたいに声の1つでも出せよ…」

 ビクッとして亜輝斗がこちらを見る。

「あ…あ…」

 恐怖の声。

 ふう。

 僕はため息をついた。

「いいよ。声が出せないなら、僕が出してやる。」

「え…?」

 そういうと、僕は亜輝斗のトランクスを無理やり剥いだ。そして、前戯もなしにいきり立つ自分のものを突っ込んだ!

「う、うわぁぁぁ!」

 大声で亜輝斗が叫ぶ。恐怖と痛みに混乱しているのだろう。

 だが、俺にはとてつもない快感が押し寄せる。

「う…やめて、光騎!光騎!」

 必死に僕の名前を叫ぶ。僕は少し動きを止めると、静かに後ろから、亜輝斗のものをしごきだした。

「落ち着けよ、亜輝斗」

 はっとしたように、亜輝斗が僕を見た。

「光騎…」

「そんなに、僕が怖かった?」

 優しく言ってやる。

「うん…光騎が、光騎じゃないみたいで、別人みたいで…怖くて…冷たくて…」

 涙ながらに話す。

「そうか…」

 そういうと、後ろから優しく抱いてやった。

「でもな、亜輝斗。そういうわけにはいかないんだ。」

「え?」

 僕は目の前を指差した。そこには、先ほど目が覚めたらしく、ガルが立っていた。

「ガル。今から僕のいうことを聞け。」

「…なんだ…」

 随分と、ダメージが大きいのだろう。ふらふらと歩きながら、ガルは答える。

「今から、僕と一緒に亜輝斗を犯せ。」

 その一言に、あたりが凍りついた。

「光騎、どうして!?」

「お前、気がつかなかったのか?」

 亜輝斗の問いに答えてやる。

「ガルが本当に好きなのは、お前だからだよ。」

「え?」

亜輝斗がガルを見る。

「だから、僕に亜輝斗が強姦されるのが見ていられなかったんだろ?初めは僕に言い寄ってた。

 だけど、亜輝斗に殴られるお前を見てわかったよ。ガルが本当にすきなのは、亜輝斗だ。その証拠が、そのムスコだ。」

 ガルの息子がピンと空を向いている。

「別に、僕たちのを見たから興奮したわけじゃない。お前が亜輝斗に殴られているときから、ずっと勃ってたんだよ。

 お前は、相手を犯すことを好むかもしれない。だけど、同時にMでもあるんじゃないか?」

 そういうと、ガルが大きく笑った。

「すごいな、光騎。全部その通りだよ。初めは、光騎を落としたかった。だけど、本当は光騎じゃなくて、光騎の横にいる亜輝斗。

 亜輝斗がずっと好きだったみたいだ。あの時、やっと気づけたよ。」

 亜輝斗は、その話を聞いて赤面しているようだった。

「でも、いいのか?光騎。亜輝斗と僕がヤって…」

「僕は亜輝斗を離さない。でも亜輝斗が好きな気持ちはわかる。だから、今日は2人でヤるんだ。」

 僕にガルが近寄らない。それだけでも十分なことだしな。

そっと心の中で毒づく。

「そうか。亜輝斗はそれでいいかい?」

ガルの言葉に、亜輝斗は恥ずかしそうに、少しだけうなずく。

 

 亜輝斗はガルのものを一生懸命しゃぶる。その一方で、俺のを体で受け入れる。

 ガルは亜輝斗がしゃぶるのと同時に亜輝斗の乳首を転がす。

 そして、僕は亜輝斗に締められつつ、亜輝斗のモノをしごく。

 各々が、各々の快感を感じている。でも、皆、繋がっている。それが、余計に僕たちを燃えさせた。それゆえに、

 皆早々と達しようとしていた。

「はぁ…はぁ…亜輝斗、もうイくよ…」

 僕はそういうと、腰を大きく動かした。

 亜輝斗のあえぎ声が大きくなる。

「くっ!」

 そういうと、僕は亜輝斗の中に自分のものを放った。亜輝斗も、ガルも、それぞれ達したようで亜輝斗の顔と体を汚していた。

 ふぅ…

 一息つくと、僕は亜輝斗から自分のものを抜こうとした。そんな僕を見、ガルが声をかける。

「光騎、もう一回やりたいことがある。」

 そういうと、ガルは亜輝斗の体をゆっくりと押し倒し、双丘の割れ目がよく見える状態にした。

「亜輝斗、もっと、もっといいことを教えてあげたい。」

 そういうと、ガルは亜輝斗の穴に、自分のものを突っ込んだ!

「うあッ!」

 亜輝斗だけでなく、僕も声を上げる。僕はまだ、亜輝斗から抜いてないのだ。つまり、亜輝斗は今2人分を

 1つの穴で受け止めていることになる。

「あ、あぁぁ!」

 亜輝斗が苦しさに声を上げる。だけど、ガルは止まらなかった。

「光騎、2人で交互に動こう!」

 突然の初体験に、僕は異論をいえなかった。実際、亜輝斗の締め付けと、ガルの動きが今までに味わったことのない

 快感を生んでいたからだ。

「ぐ…くぅ…」

 僕は、快感に飲み込まれそうになりながらも亜輝斗を犯す。ガルが着けば僕は引く。僕がつけばガルは引く。

 初めは痛がっていた亜輝斗も、その快感にしだいに目がとろんとしてきた。

 皆、次第に声が出なくなった。お互いが体を動かし、受ける快感に精一杯だった。無意識に体の動きが激しくなる。

 そして、ガルと一緒に亜輝斗を突き上げたとき。

「―――――!」

 僕たちは、同時に果てた。

 あの後。

 僕たち3人は互いの非礼をわび、仲直りをした。

 僕は、ガルに腹うちをしたこと。そして、亜輝斗を脅したこと。

 ガルは僕に付きまとったこと。

 亜輝斗はそれを知りつつ、止めれなかったこと。

 でも、それでよかったのように感じた。ガルが亜輝斗が隙だってことは気に入らないが、ガルならいいのかもしれない。

 そう思えるようになった。

「ねぇ、今日は3人でジム終わった後に3人でまたヤろうよ。」

 亜輝斗の屈託ない声が聞こえる。

 僕たちはそれを聞き、笑いながら歩きを進めた。

<本当の気持ち>

End